【処方箋 No.007】「やりがい」を捨てて、最高の怠惰を手に入れる方法
労働はただの手段。空いた時間にこそ、あなたの本当の人生があります。
【患者の訴え】
先生、正直に言います。僕は仕事に「やりがい」なんて求めていません。自己成長とか、社会貢献とか、そういう意識高い言葉を聞くだけで疲れてしまうんです。理想は、できるだけ少ない労力で、そこそこのお給料をもらって、あとは自分の好きなことだけしてダラダラ過ごしたい。でも、そんな風に考える自分は、人間としてどこか欠けているんじゃないか、怠け者すぎていつかバチが当たるんじゃないかと不安になるんです。
【診断】
あなたの苦しみは、哲学的には「労働の道徳化」という呪いにかかっている状態です。 古くから社会は「働くことは良いことだ、働かない者はダメな奴だ」という道徳を植え付けてきました。ラッセル博士は、これは権力者が労働者を効率よく働かせるために作り出した「奴隷の道徳」にすぎないと指摘しています。 あなたが自分を責めてしまうのは、あなたの本性が悪いのではなく、社会が押し付けてくる「不自然なルール」と、あなたの「自然な欲求」が衝突しているからなのです。
【処方箋】
ラッセル博士は、あなたに「不活動の賛歌(怠惰のすすめ)」という視点を贈ります。
理論の解説: これを「スマートフォンのバッテリー」に例えてみましょう。 世間が言う「やりがいを持ってバリバリ働く」というのは、常に高負荷なゲームアプリを起動し続けて、バッテリーを激しく消耗させている状態です。そのままではすぐに電池切れ(燃え尽き)になってしまいます。 一方で、あなたが望む「楽して稼ぎ、あとは自由」という状態は、仕事を必要最小限の「低電力モード」に抑え、余った電力で自分の好きな写真を見たり、音楽を聴いたりして楽しむ状態です。デバイス(あなた)を長持ちさせ、本来の目的である「楽しむこと」に電力を使う。これこそが、実は最も賢い使い道なのです。
アクションプラン:
仕事を「人生の背景」にする 仕事を人生の主役(目的)にするのをやめましょう。仕事は、あなたの自由な時間を支えるための「ただの集金システム」だと割り切ってください。
労働時間の「密度」ではなく「出口」を見る いかに頑張ったかではなく、いかに早く、確実に終わらせて「自由の門」をくぐり抜けるかに集中しましょう。効率化は、もっと働くためではなく、もっとサボるために行うのです。
罪悪感なしに「何もしない」を楽しむ ラッセルは、文明の進歩の目的は「余暇」を増やすことだと言いました。何も生み出さない、ただぼーっとする時間は、あなたが人間としての尊厳を取り戻すための神聖な儀式です。
【用法・用量】
この考え方を取り入れると、他人の期待に応えるためにすり減るのを防ぎ、自分だけの幸福な時間を守り抜く強さが身につきます。
ただし、あまりに「やる気ゼロ」を前面に出しすぎると、周囲から「やる気がないなら給料もゼロでいいよね?」と極端な解釈をされる副作用があります。職場では「真面目そうな仮面」を被り、スマートに楽をすることを心がけてください。
賢い人ほど、上手にサボるものです。
お大事に。
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