人間関係・SNS

【処方箋 No.018】「嫌われる勇気」が、あなたの声を自由にする

処方医: Dr. アルフレッド・アドラー
2026年2月1日
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「他人がどう思うか」は、あなたの課題ではありません。

【患者の訴え】

先生、SNSやブログで自分の考えを発信してみたいのですが、怖くて送信ボタンが押せません。「こいつ何様?」「つまんない」といったアンチコメントや誹謗中傷が来るのが怖いんです。 たった一人にでも悪口を言われたら、立ち直れない気がします。全員に好かれたいわけじゃないけど、誰にも嫌われたくない。批判されるくらいなら、何も言わずに透明人間でいたほうがマシだと思ってしまいます。

【診断】

あなたの苦しみは、アドラー心理学で言う「課題の分離」ができていない状態です。 あなたは「自分が何を発信するか」という自分の課題と、「それを他人がどう思い、何を言うか」という他者の課題を混同しています。 批判されたくないと願うのは、あなたが他人の感情をコントロールしようとしている(他者の課題に土足で踏み込んでいる)からです。しかし、誰かがあなたを嫌うかどうかは、その人の自由であり、あなたには1ミリも操作できない領域なのです。

【処方箋】

アドラー博士は、あなたに「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」ということわざを処方します。

理論の解説: これを「レストランのシェフ」に例えてみましょう。 あなたはシェフとして、最高の料理(あなたの発信)を作って出すことまではできます。これは「あなたの課題」です。 しかし、その料理を食べて客が「美味い!」と言うか、「不味い!」と文句を言うか。これは客の味覚や気分の問題であり、「客の課題」です。 アンチコメントを恐れるのは、客の口を無理やりこじ開けて「美味いと言え!」と強要しようとしているのと同じです。それは不可能ですし、お互いに苦しいだけです。「私は出した。あとは彼らが決めることだ」と割り切った瞬間、恐怖は消えます。

アクションプラン:

「課題の分離」ラインを引く 批判が来たら、「あ、この人は今『悪口を書く』という自分の課題に取り組んでいるんだな」と冷徹に線引きしてください。それはあなたの価値とは無関係な、相手の心の問題です。

「10人の法則」を知る アドラー心理学ではこう考えます。10人の人がいたら、1人はあなたを絶対に批判する。2人はあなたを親友のように受け入れてくれる。残りの7人はどちらでもない。 あなたは、あなたを嫌う「1人」の声に怯えて、あなたを待っている「2人」への発信をやめてしまっています。批判する1人ではなく、共鳴してくれる2人のために言葉を届けてください。

嫌われることを「自由の代償」と心得る 誰からも嫌われないということは、誰の記憶にも残らない(不自由な)生き方をしているということです。「批判が来た=私が自由に生きている証拠」と、誇りを持って領収してください。

【用法・用量】

この考え方を取り入れると、他人の評価というコントロール不能な重荷を下ろし、自分らしく振る舞う軽やかさが手に入ります。

ただし、「お前の批判なんて知ったことか!」とあまりに独善的になりすぎると、ただの迷惑な人になる副作用があります。建設的な意見には耳を傾けつつ、悪意だけを分離するフィルターを育ててください。

全員に好かれる必要はありません。あなたは、あなたの人生の主人公であればいいのです。

お大事に。